あらざらむ この世の外の 思ひ出に
今ひとたびの 逢ふこともがなhttps://www.ogurasansou.co.jp/site/hyakunin/056.html
■□■ 現代語訳 ■□■
もうすぐ私は死んでしまうでしょう。あの世へ持っていく思い出として、今もう一度だけお会いしたいものです。
和泉式部って人が病気になって死ぬ間際に心残りを歌に託して男の人に送ったんだって。百人一首の歌全部みてたんだけどこの歌はなんかもの凄く直球ですごくいいなと思った。
今来むと 言ひしばかりに 長月(ながつき)の
有明(ありあけ)の月を 待ち出(い)でつるかなhttps://www.ogurasansou.co.jp/site/hyakunin/021.html
■□■ 現代語訳 ■□■
「今すぐに参ります」とあなたが言ったばかりに、9月の夜長
をひたすら眠らずに待っているうちに、夜明けに出る有明の月が
出てきてしまいました。
こっちはちょっとさばさばしたというかあっさりした感じの歌で、男の人と約束していたんだけど全然来なくて夜明けに出る月が出てきちゃったわみたいな。約束をすっぽかされた歌?なんかこういうのもいいね。
忘らるる 身をば思はず 誓ひてし
人の命の 惜しくもあるかなhttps://www.ogurasansou.co.jp/site/hyakunin/038.html
■□■ 現代語訳 ■□■
忘れ去られる私の身は何とも思わない。けれど、いつまでも愛
すると神に誓ったあの人が、(神罰が下って)命を落とすことに
なるのが惜しまれてならないのです。
執念深いとかいうか、自分は忘れられてもいいけどいつまでも愛すると神に誓ったあの人が死んでしまうのは嫌みたいな。自分が捨てられてもその人の事を思うってすごい愛だなと思った。色々みてたら他にも皮肉ととらえる人もいるんだって。本当はどっちなんだろうね。
玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば
忍ぶることの よわりもぞするhttps://www.ogurasansou.co.jp/site/hyakunin/089.html
■□■ 現代語訳 ■□■
我が命よ、絶えてしまうのなら絶えてしまえ。このまま生き長
らえていると、堪え忍ぶ心が弱ってしまうと困るから。
この歌を詠んだのは式子内親王って人で生涯独身でいなければならない身分だったんだって。(どんな身分)
調べてみたら当時は高貴な女性は自由に恋愛をすることができなくてひたすら隠さないといけなかったんだって。しかも式子内親王は"内親王"(天皇の子)だったから独身で生涯終わるのが当然の時代だったんだってさ。
恋心を抑えようとするんだけど、長く生きれば生きるほど抑えきれなくなってしまいそうだから死んでもいいって言ってるんだと思う。
昔の人は大変だっただろうねー 結構この歌は好きだと思った。
しのぶれど 色に出でにけり わが恋(こひ)は
ものや思ふと 人の問ふまでhttps://www.ogurasansou.co.jp/site/hyakunin/040.html
■□■ 現代語訳 ■□■
心に秘めてきたけれど、顔や表情に出てしまっていたようだ。
私の恋は、「恋の想いごとでもしているのですか?」と、人に尋
ねられるほどになって。
またしのぶシリーズだね。
恋心を隠しているつもりだったけど顔色にでてしまっていたようで、人に「恋に悩んでいるの?」と聞かれるほどになっていた。
しかもこの歌女の人の歌だと思ってたら男の人(平兼盛)が詠んだ歌なんだってさ
ちなみに平清盛の親戚かなんかだと思ったら全然関係無いってさ
中学生とか高校生とかそこらへんでよくありそうでなんかいいなと思った。
百人一首は歌ごとに意味やいろんな解釈の仕方、その人がその歌を詠んだ時代の背景とかが知れて結構面白いなと思いました。ちはやふるとか見てた時に大江さんがあんなに歌が好きなのがなんとなく分かったような気がした。授業で百人一首を覚えたりするのがあったときはなんでぇ!?と思ったけどあの時に歌の意味を知っていたらたぶんめちゃくちゃ楽しめてた気がする。